小林克洋氏(以下K氏)
私とK氏の出会い。今となっては細部については記憶が曖昧だけど思い出してみる・・・
中学3年生の時にK氏は転校してきた。
第一印象は「大人だな」という感じ。クラスのみんなも同じだったようで、そのままあだ名が「先輩」になった。
センパイ、センパイ!と呼ばれすぐクラスに馴染んだと思う。
しかし当時、私とすぐに仲良くなった訳では無い。
キッカケは音楽の授業時のある出来事
その時の音楽の先生は厳しくて有名。因みに私はその先生が大っ嫌いだった。(まあそれは置いとくとして)
ある時先生が生徒に質問。
「第二楽章って何」
数名が当てられて答えたと思うけどみんな不正解。
最後にK氏が当てられたと思う。
K氏「第一楽章の後に演奏されるものです」と回答。
その時私は笑ってしまったのだ。当たり前じゃんと思ったんですね。ところが先生は嬉しそうに「正解!」
まあ、ビックリですよ。私は正解を笑ってしまった恥ずかしさよりも、この人凄すぎる!と感じたんですね。
それによーく考えればわかること。〇〇という曲の第二楽章は何を表現してますか?と問いている訳ではなく、あくまでも第二楽章って何?という質問なので、当然の如くK氏の回答になるわけだ。
これは大袈裟では無く、自身の無知さを大いに知る事になったと同時に生涯にわたって物の考え方に影響を及ぼした。
そこから急速に接近。
家が近い事もあり、ある学校帰り私の部屋へ。当時私はギターを下手ながらも弾いてまして・・・(ホントに下手)するとK氏が私のギターを手にし・・・あれよあれよと弾きまくる訳ですよ。
それがメチャクチャ上手い!
それからはギターの話、音楽の話・・・話題が尽きる事は無くほぼ毎日のように語り合っていた。
そんなK氏に対しては友達というよりは・・・もはや私の師匠的な感覚。ふとした会話の中でのK氏の言葉。それを毎日のように思い起こしながら考える。それが日常となった。
何故そう言ったのか?何故そう思っているのか?
その意図を読み解く事が面白いし自分なりに解釈するのも楽しかった。
中学3年生というと最も多感で知的好奇心旺盛な時期。
そんな時、K氏と出会えた事は幸せ以外の何ものでも無い。運命があるとすればこれが運命だったのかもしれない。